2. 腎臓病の治療について
ここでは透析の種類とその比較、また透析の治療選択肢である「PDファースト」についてご説明します。
透析には大きくわけて、腹膜透析(PC)と血液透析(HD)があって、腹膜透析にはAPDとCAPDの2種類があるんだ。それぞれの透析方法や特徴を表にまとめたから比べてみてね。
腹膜透析は自宅や職場でもできて、時間的な拘束も少ないし、患者さんにとっては負担が少なくていいわね。そういえばPD(腹膜透析)ファーストっていう治療選択肢があるらしいんだけど、キド兄さん詳しく教えて!
それでは、PDファーストについて説明するよ。PDファーストというのは、透析治療のアプローチで、最初に腹膜透析(PD)を導入して、PDの利点を最大限に生かした後に、必要に応じて血液透析(HD)へ移行する治療選択肢のことで、移植や血液透析とともに末期腎不全に対する治療法のひとつだよ。
以前は、透析導入前の患者さんに透析が必要となった場合、腹膜透析(PD)か血液透析(HD)のどちらかを選択する、というのが一般的だったんだけど、2009年の腹膜透析(PD)の導入基準で、残存腎機能の保護の効果をいかすために、腹膜透析(PD)から透析の導入を行う腹膜透析(PD)ファーストという考え方がとりあげられたんだ。
腹膜透析の最大の特徴は、透析を開始しても比較的長期間尿が出続けることが挙げられるよ。PDファーストによって、尿量を最大限に保ちながら残存腎機能を維持することができて、これが透析患者の予後に良い影響を与えるとされているんだ。特に前尿毒症期に低頻度・低容量でPDを開始することは、残存腎機能の保持と生活の質の維持に寄与し、快適な治療生活を提供できると期待されているんだ。
他にもPDファーストはメリットがたくさんあるから、ここでまとめるよ。
腹膜透析(PD)は患者さんへの負担が少ないだけじゃなくて、まだ残っている腎臓の機能をより長く維持できるメリットもあるんだね!
腹膜透析のこと、よく知らなかったから、キド兄さんもっと詳しく教えて!